風吹けば
強い風に目を閉じる。
一瞬。
迷いが消え、先が拓けたと感じる。
錯覚にも似た瞬間に
戸惑う間も無く
目を開けは、
時はいつも顔して回っている。
目も眩む程のキラついた話も
到底信じられない魅力的な未来も
懐疑的な頭で会議的な段取りを得て
当たり前のように却下する。
余りある保険にまみれながらしか
玉手箱は開けられない。
何処か遠くで、ひっそりと
岩陰に隠れながら
強い風に吹かれて転ぶ
他人を見てる。
そうして、明日も過ごすんだ。