明日の手前少し前。

今日の終わりと明日への片道切符。吐き出される虚無感。

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

鍵穴を。

鍵さえあれば。 叶うと信じてやまない僕らは。 鍵穴を知ることもなく。 鍵さえも見つからない。 誰か(ひと)に尋ねる訳でもなく 身体を起こす訳でもない。 雨を浴びることを毛嫌い 屋根がある道を好んで歩む。 チャンスさえあれば。 全てが変わると信じてや…

奏でることもなく。

朽ちる木々が、あるように。 奏でるものなく。 弾ける弦に心踊る時代は過ぎ去り ただ重たく軋む、歯車を回し続ける。 吊るされた餌はとうに味気なく 地に転がる果実の芯みたい。 先などわからないまま 誰かが実を得る為に 明日も 明後日も ただ重たく軋む、…

捻り巻く

時計の針を捻り巻く。 戻したいのは時でなく なんだというんだろうか。 あの瞬間まで戻れることで 変わるものは今か 結果など重要ではなく 飛び越したい時間こそが 結果を作ったものだ 捻り巻くのは 見たくないもの 変わらないのは 見たくないものたち。 わ…

つまりその。

何があるんだろうか。 逆向きに座り、生温かい風を感じながら 遅すぎた線引きに目を眩ました。 つまりその。 何処なんだろうか。 皆が歩きたがるその先にある場所は。 貨物列車が過ぎる度に 切り裂くように 空間を削ぎ落とすように 冬は浸迫る。 つまりその…

ゆらりと。

今日も四角い箱に揺られ。 なんとなく、やり過ごした今日が。 ゆらりと 明日に溶けこんでいく。 同じことばかり繰り返す。 呆れ顔の俺が、俯瞰で俺を見下ろしている。 ゆらりと 明日はきっとやってきて また少しだけ期待する。 いつか訪れる筈の幸運に。 そ…

34分。

今日が上書きされるまで34分。 金曜だから? いつもより人が多い箱には 平日の疲れを引きずる者と いっときの開放感を先取る者と。 何にせよ、 あと数十時間。 生き返ることを許される。 四角い箱の四角い窓から流れる黒に 白や黄色の光。 そこにあるのは無…

秋立ちぬ。

日々繰り返すように 積まれたタスクをこなしながら 漏れそうな水を仲間とすくうのに必死で 見ないふりをしている事柄から 今日も逃げ切った。 日々変わらぬように 真夜中の道路には嘘や 罠や善意や悩みが転がっている。 逃げ切った昨日は すぐに背中に張り付…

遠くへ。

このまま揺られ続けても 紙に書かれた端っこに辿り着くだけなんだろう。 その先にまた、端から端までの紙があるだけで、きっとなんにも変わらないんだろう。 昨日から明日を乗り越した。 消化できない気持ちを抱えたままで なんとなく。 明日もカレンダーの…

静流夜

雨シズル夜に想うことは 馬鹿馬鹿しくも後悔に満ちて、雨粒が汚れた面を流して行く。 だが、それで何が許されりだろうか。 無駄に重ねた月日が 疎らに巣食う悪夢を肥やして行く。 8分後にリセットされる今日を 俺は消化しきれているんだろうか。 消化不良の…

惰性の推進力。

また金曜までなんとか越えた。 疲れを乗せた四角い鉄に揺られ48時間あまりの休息を得る。 推進力は衰え ただ勢いで転がる。 明日は何処にある?

錆びつけば

心は飛び跳ねる。 心は滑り落ちる。 月曜から金曜まで、まるで囚人のように。 心は絡まる鎖に支配される。 明日の見える場所で 明日を拒否するがごとく震える闇に僕はただ流れては失うものを流し込む。 明日は、少しだけまともだど。 思えば明日はまるで桃の…

護るひとたち

護るものがあるなら、地に足をつければいい。 木に登り 外敵にはまぐわない場所から あたかも「君の為」面。 そんなやつらばかりの、場所でしか 今は生きる術もなく ただ爪を研ぐ日々。 風が吹けば流されてしまいそう。 弱い自分が醜い。 明日はそこまで来て…

クソみたいな小さな世界。

朝起きる。 痺れのある右手を握りしめて深い溜息をつく。 不快な火曜日。 いつもと同じ道を転がり いつもと同じ箱に揺られ いつものように流れ出る。 この街に大概の時間を蝕まれ 費やす。 くだらない代償をうるために。 クソみたいな社会。 クソみたいな人…