明日の手前少し前。

今日の終わりと明日への片道切符。吐き出される虚無感。

立ち止まる

その場から足早に立ち去ると

直ぐに重い足音を引き摺り

軋む車輪が転がり込んだ。

 

少しだけ、立ち止まり

ただ鉄骨が無造作に組まれた天を仰ぎ

大きな溜息をついた

 

いつからか

狭くなるばかりの視界に

広くなるばかりの世界は映りにくくなり

日々すり減らす肉を心を。

 

ただ過ぎるだけの時間に

形を求めるから。

 

こうして幾ばくか立ち止まり

溜息つくことが

何処か大事なことのようになる。

 

何も意味がないことも。

何も変わらないことも。

 

立ち止まる前から

わかってる。

 

それでも

少しだけ、立ち止まり
ただ鉄骨が無造作に組まれた天を仰ぎ
隙間から見えた真っ白な月に

 

ただ溜息とは違う、言葉を吐き出した。